
| 週刊 『クリスチャン新聞』 2008年5月11日号 =5面=掲載 | |
| 『カルバリー・チャペルの特徴』チャック・スミス著 (カルバリー・チャペル・ジャパン・パブリッシング、1,050円税込)
評者は90年代、米国カルバリー・チャペルの流れを汲む教会に5年ほどお世話になったことがある。そこで私は教会の牧師からカルバリー・チャペルの原則、スタイルについて聞いた。牧師が熱く語る、ヒッピーたちに愛をもって仕え福音を伝えるチャック・スミス牧師の姿に私は本当に感銘を受けた。だが、日本では今日までカルバリー・チャペルのことがなかなか理解されてこなかったようだ。理由の一つがバランスだろう。カルバリー・チャペルは聖霊の賜物、働きを強調する。と同時に、講解説教で聖書全巻をくまなく教えることを説く。また、終末論は期前携挙説をとる。聖霊派からは「保守的」、福音派からは「カリスマ的、ディスペンセーション的」と言われるだ。だが、このバランスこそ、全米、全世界に驚異的な勢いで広がった要因でもあろう。 一読してみて、著者の否定的発言に注目すると興味深い。一つは「数的教会成長論」だ。「数を加えるのは主の仕事。あなたの仕事は群れを養い、世話をして愛すること」と言う。人々を神の言葉に向け、関心を祈りに向け、聖餐式に参加するよう促せば、「主が毎日救われる人々を加えてくださる」(使徒2・47)と。「健康な羊は健康な子羊を産む」は至言だ。一方で、「人の頭数を数える罠にはまらないように。ただそこにいる人々に目を留めよう」と注意を促す。あまりに統計を重視する傾向にある日本のキリスト教界にあって、考えさせられるひと言だ。 また、第10章には「愛がなければすべての正統派の教義や聖書の理解は価値がない」とある。つまり、「正しい答え」よりも「正しい(愛の)態度」が優先される、という。各教会にはそれぞれ独特の教理、伝統、神学があるだろう。だが、カルバリー・チャペルはその前に「あなたがたも互いに愛し合いなさい」(ヨハネ13・34)を置く。ここに日本の教会が学ぶべき原則があるのではないだろうか。 |
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