もっと人間関係力を高めたいあなたへ、パフォーマンス心理学博士が贈る聖書のことば


悪銭身につかず−王道で稼ぎましょう
「勇士のとりこは取り戻され」


 クリスチャンになろうかなるまいか、と迷っていた今から六年前のこと、日比谷公会堂で韓国からお越しになった牧師さんの話を聞く機会がありました。ほかのことはみんな忘れてしまったのですが、「クリスチャンは働きなさい。働いてたくさんのお金を稼ぎなさい。そのお金をほかの人を助けるために、良いことのために使うのです」と言われたことだけをなぜかよく記憶しています。
 さてこの日本のお金をめぐる狂乱ぶりは何ということでしょうか。時代の寵児だったL社のH氏は証券取引法違反の容疑で逮捕され、「自分にはできないことは何もない」と豪語して大儲けしていたMファンドのM氏も不正なインサイダー取引で逮捕。その後皆さんの記憶にも新しい次々の食品偽装が続きました。飛騨牛の偽装事件、高級料亭の使いまわしで何度も謝罪をくり返すハメになったS社の元社長。より高い利益を求めて、それが不正なことであると承知しつつ突っ走った人たちはきちんと罰を受けています。
 一方、数年前、私に面白い年賀状が飛び込みました。心から尊敬している日本最大手の警備保障会社のT社長からです。「バブルの声に浮かれずに不正な誘いを断って本業だけをやってきました。おかげで無事です」というものでした。
 T社長には、その財力をねらって、たくさんのあやしげな海外投資などの話が星が降るようにきたとのこと。でもT社長は決然と「NO」を言いました。そして本業の警備だけを正直に続けました。今もどんどん上昇気流に乗っています。
 結局私たちの心の中には、どこかお金に対して弱いものがあります。このやり方ならばもっと儲かるかもしれない、と思うのは人間の常でしょう。そこでフラフラと不正取引や偽装に走ってしまう。しかし、そのようにして入ってきたお金は、実はもう一度羽が生えたように出て行ってしまいます。
 テレビで何度も顔を映され、不正に対して謝罪を繰り返していれば、何と言うことはありません、その会社が巨額の資金を投じてコマーシャルをうったのとまったく同じか、さらにその数百倍ものマイナスPR効果でその会社はイメージダウンの広告を出したことになります。しかもほとんどの場合、倒産や破産、あるいは会社ごとの身売りを余儀なくされています。
 結局のところうまい話に乗らずに、自分の「王道(ロイヤルロード)」だけで稼いでいく、物事にはロイヤルロードがあるのです。私たちはみなロイヤルロードを突っ走ろうではありませんか。ロイヤルロードを走っているかぎり、万一、一旦だれかに闘いで負けて、自分の利益や大切な部下をその敵に取られてしまったとしても、必ず神さまがどこかで見ていてきちんと取り返してくれます。ロイヤルロードを走っているかぎりとらわれてしまったもの、取られてしまったものは戻ってくると信じることです。
 その極めつけがこのことばでしょう。「勇士のとりこは取り戻され、横暴な者に奪われた物も奪い返される」(旧約聖書・イザヤ書四九章25節)
 あなたの王道は何でしょうか? その道で稼ぐために朝から晩までシャカリキに働きましょう。そして、そのようにして得たお金を多くの人々のために神さまが喜ぶ方法で使っていきましょう。まっとうに稼がないで使いたいというのは、それこそ横暴というものです。