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「帰るべき港にたどり着いた」
株式会社志茂田景樹事務所
 取締役チーフマネージャー 下田光子さん

・・・修羅の日々
 ところが、直木賞受賞を境に志茂田さんの生活は一変していった。文壇バーや銀座の高級クラブに行くようになり、家に帰らないことが多くなった。

 さらに光子さんの心に追い打ちをかけたのが、志茂田さんに愛人がいることを知ったことだった。「あなたは私と別れて女のところに行くつもりなの!」と問いつめると、志茂田さんは「ああ、出て行く!」といって愛人の元へ行ってしまった。その放蕩生活は七年にわたった。

 「志茂田を信じ、一緒にがんばってきた私をいとも簡単に捨てて行った志茂田を許せませんでした。その間、恨み、怒り、嫉妬、苦しみの中でもがき、今思うと、ゾッとするような私でした」

 朝起きて目が腫れていないか確認する習慣がつき、怒りをこらえるために唇をぐっと噛みしめる癖がついて唇がみるみる腫れ上がったこともあったと光子さんは回想する。・・・

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